日本漢字能力検定協会(京都市)は10日、この1年の世相を反映した「今年の漢字」に「暑」が選ばれたと発表した。今夏の記録的な猛暑が主な理由。同市東山区の清水寺で恒例の発表セレモニーがあり、森清範貫主(かんす)が大型の和紙に力強く揮毫(きごう)した。

 はがきなどで過去最多の28万5406票の応募があり、1位の「暑」は1万4537票を集めた。2位は尖閣諸島の領有権を巡って外交摩擦が生じた中国の「中」、3位は不安定な政治や気候を反映した「不」だった。

 森貫主は「体調を崩す人もおり、暑さに苦慮した年だった」と振り返った。和紙は大みそかまで本堂で公開する。【熊谷豪